BIBFRAME典拠仕様

BIBFRAME典拠仕様 草案(2014年4月28日)

本バージョン: http://www.loc.gov/bibframe/docs/bibframe-authorities.html(オリジナル版)

本書の状態

  • 公開レビューのための草案(2014年4月28日)
  • 本書に関する一般的な意見は、リストサーブbibframe@loc.govに投稿しただくか、bfcomments@loc.gov宛にメールしてください。
  • 法律の許す限り、議会図書館は本著作に関するすべての著作権および本著作に関係するまたは隣接する権利を放棄する。

このバージョンの変更(2014年4月28日)

  • 再利用可能なリソースで表現したBIBFRAME典拠の例を提供した(図 1A)。先の草案ではすべてのBIBFRAME典拠が空白ノードで表現されていた。
  • 4.2節「文字列で表現された役割」を追加

1. はじめに

BIBFRAME典拠はBIBFRAME著作、インスタンス、アノテーションに関係する個人、家族、組織、管轄区、会議、場所、トピック、時間表現を表すリソースである。

BIBFRAME典拠は既存の典拠を置換する、または競合することを意図しているのではなく、それらの共通抽象層またはラッパーを提供することを目的としている。したがって、「BIBFRAME典拠」と「典拠」は区別される。後者のBIBFRAMEなしの典拠は本仕様書では既存の典拠を指すのに使用し、BIBFRAME典拠の意味では使用しない。

本仕様書で採用したアプローチに関する議論はBIBFRAMEディスカッション・ペーパーBIBFRAME典拠についてを参照されたい。

2. 例

次の例は、タイトルと制作者へのリンクを持つBIBFRAME著作を示している。制作者はBIBFRAME典拠で表現されており、例の下半分を示している。

<bf:Work>
    <bf:title>Collage</bf:title>
    <bf:creator rdf:nodeID=”bnode-x24z100”/>
</bf:Work>
<!-- BIBFRAME Authority -->
<bf:Person rdf:nodeID=”bnode-x24z100”>
    <bf:authorizedAccessPoint>Bartolozzi, Bruno</bf:authorizedAccessPoint>
    <bf:hasAuthority rdf:resource=”http://id.loc.gov/authorities/names/n80103954”/>
</bf:Person>

図 1: BIBFRAME典拠で表現された制作者へのリンクを持つBIBFRAME著作

この例におけるBIBFRAME典拠は bf:Authorityのサブクラスである bf:Person クラスである。このBIBFRAME典拠は “authorizedAccessPoint”(以後、APPと呼ぶ)と外部の(実際の)典拠へのリンクを含んでいる。AAPは外部典拠へのリンクを辿れない利用者、あるいはAPPだけで十分な利用者の便宜を図るために提供されている。外部リンクは単なるAPP以上を求める利用者、あるいは陸を辿れる利用者の便宜を図るために提供されている。

この例ではBIBFRAME典拠は空白ノードである。図1Aは図1と同じであるが、BIBFRAME典拠が再利用可能なリソースの形をとっている。BIBFRAME典拠を空白ノードあるいは再利用可能なリソースのどちらで表現するかは実証者の判断である。(図1A以降の)すべての例では空白ノードを使用する。

<bf:Work>
    <bf:title>Collage</bf:title>
    <bf:creator rdf:resource=”http://www.example.bibframe.org/authority/bartolozzi/”/>
</bf:Work>
<!-- BIBFRAME Authority -->
<bf:Person rdf:about=”http://www.example.bibframe.org/authority/bartolozzi/”>
    <bf:authorizedAccessPoint>Bartolozzi, Bruno</bf:authorizedAccessPoint>
    <bf:hasAuthority rdf:resource=”http://id.loc.gov/authorities/names/n80103954”/>
</bf:Person>

図 1A: BIBFRAME典拠が空白ノードではなく再利用可能なリソースであることを除いて図1と同じ例

この例における外部典拠はNAF典拠であるが、代わりにVIAFなど任意の適正な典拠を使用することができる。
実際、次の例で示されているように、複数の外部典拠へのリンクが許されている。複数の外部典拠は利用者がリンクを辿れる可能性を増加させるために提供する場合があるだろう。つぎの例ではNAFとVIAFの両典拠が各々プロパティ bf:hasAuthority と bf:referenceAuthority を使って提供されている。ここではこれらを非公式に「第一典拠」および「参考典拠」と呼ぶことにする。

第一典拠の存在は、APPが提供される場合、APPはこの典拠から抽出されることを意味する。参考典拠に関してはそのような保証の意味合いはない(参考典拠は第一典拠とは異なる標目を持つかもしれない)。BIBFRAME典拠は少なくとも1つ第一典拠を持つべきであり、任意の数の参考典拠を持つことができる。

<!— BIBFRAME Authority  -->
<bf:Person>
    <bf:authorizedAccessPoint>Cutright, Paul Russell, 1897-</bf:authorizedAccessPoint>
    <bf:hasAuthority rdf:resource=http://id.loc.gov/authorities/names/n80022903”/>
    <bf:referenceAuthority rdf:resource=”http://viaf.org/viaf/91312848/”/>      
</bf:Person> 

図 2: 複数の外部典拠へのリンク

BIBFRAME典拠はリンクを全く含まなくても構わない。その代わりに、典拠情報をインラインで提供することができる。

<!— BIBFRAME Authority  -->
<bf:Person>
    <bf:authorizedAccessPoint>Cutright, Paul Russell, 1897-</bf:authorizedAccessPoint>
    <bf:hasAuthority>
<!-- -->
<madsrdf:PersonalName>
    <madsrdf:authoritativeLabel>Cutright, Paul Russell, 1897-</madsrdf:authoritativeLabel>
    <madsrdf:elementList rdf:parseType="Collection">
       <madsrdf:FullNameElement>
 	        <madsrdf:elementValue>Cutright, Paul Russell,</madsrdf:elementValue>
       </madsrdf:FullNameElement>
       <madsrdf:DateNameElement>
 	        <madsrdf:elementValue>1897-</madsrdf:elementValue>
       </madsrdf:DateNameElement>
    </madsrdf:elementList>
</madsrdf:PersonalName>
<!-- -->
    </bf:hasAuthority>
</bf:Person> 

図 3: インライン典拠情報

この例では、情報は適当な典拠オントロジに従い、そのオントロジの名前空間を使って提供されている。この例の典拠オントロジはMADSであるが、別のオントロジを使うこともできる。

BIBFRAME典拠は(第一または参考)典拠を含む必要はない。

<!— BIBFRAME Authority  -->
<bf:Person>             
    <bf:authorizedAccessPoint>Cutright, Paul Russell, 1897-</bf:authorizedAccessPoint>
</bf:Person>

図 4: AAPだけからなるBIBFRAME典拠

図4では、もし典拠が与えられるのなら、これが典拠標目になるべきであるというヒントとしてAPPは提供されている。BIBFRAME典拠の提供者はこれに自信が持てない場合は、次の例で示すように、代わりに bf:label を提供することができる。bf:label は非公式に「ラベル:と呼ぶことにする。

<!— BIBFRAME Authority  -->
<bf:Person>
    <bf:label>Paul Russell Cutright</bf:label>
</bf:Person> 

図 5: ラベルのみからなるBIBFRAME典拠

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3. BIBFRAME典拠の仕様

BIBFRAME典拠は、bf:Authorityクラス(または bf:Authority のサブクラス、たとえば、bf:Person など)のRDF構造であり、以下を含む。

  • AAPまたはラベル。 両者のどちらかを含むべきである。両者を含むこともできる。しかし、どちらも2つ以上は含むことができない。両者を含ま場合、両者の値は同じであるべきである。第一典拠が提供される場合は、APPが提供されるべきである。
  • 第一典拠。(bf:hasAuthorityプロパティを使用する)。オプションで、繰り返しは不可。
  • 参考典拠。(bf:referenceAuthorityプロパティを使用する)。オプションで、繰り返し可。

注:  (以前のBIBFRAME論文で示唆された、次の例で示す)「ダイレクトアプローチ」は、BIBFRAME典拠の指定可能な形としては明確に除外される

<bf:Work>
    <bf:title>Florida Mobile Home Act</bf:title>
    <bf:creator rdf:resource="http://id.loc.gov/authorities/names/n79053995"/>
</bf:Work>

図 6: 「ダイレクトアプローチ」– BIBFRAME典拠の妥当な形ではない

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4. 役割の表現

BIBFRAMEの bf:Authority クラスはサブクラス bf:Agent, bf:Place, bf:Temporal, bf:Topic を持っている。したがって、典拠はエージェント、場所、時間表現、トピックを表現できる。

bf:Agent はサブクラス bf:Person, bf:Family, bf:Organization, bf:Jurisdiction, bf:Meeting を持っている。したがって、エージェントは個人、家族、組織、管轄区、会議のいずれかである。エージェントは「制作者」や「イラストレーター」などの役割を通してBIBFRAMEリソースと関係する場合がある。本章はエージェントとその役割に注目する。

役割はその役割に既知のプロパティが存在すればプロパティ(たとえば、bf:creator)としてもっとも良く表現される。役割を表現するための既知のプロパティが存在しない場合は、bf:Relator構成子を使って文字列で表現することができる。これら2つの方法は以下の2つの節で説明される。

4.1 プロパティで表現される役割

例として、すでに述べた2つの役割、制作者とイラストレーターを考える。これらはBIBFRAMEにおける扱いがまったく異なっている。プロパティ bf:creator はあるが、bf:illustrator は存在しないからだ。したがって、ある個人が制作者であることを示すことの方が、その個人がイラストレーターなどのより具体的な役割を担っていることを示すことよりずっと簡単である。

制作者の役割が図1に示されている。ここではBIBFRAME著作はプロパティ bf:creator を含んでおり、その目的語はBIBFRAME典拠である。

そのような一般的な役割のプロパティがBIBFRAMEには2つある。bf:contributor と bf:creator である。想定できるもっと具体的な役割の数は基本的に無限であるので、これらをBIBFRAMEプロパティで表現することは到底できないだろう。しかし、多くの役割は外部の語彙において統制コードや統制語彙で表現される。ここではこれらを「役割語彙」と呼ぶことにする。その一例は、http://id.loc.gov/vocabulary/relatorsである。役割語彙の語彙はプロパティとして扱うことができる。

以下の例では、イラストレーターの役割はプロパティ relators:ill で表現されており、その目的語はBIBFRAME典拠(bf:Person)である。プリフィックス「relators」は名前空間URI http://id.loc.gov/vocabulary/relators を表しているので、relators:ill は http://id.loc.gov/vocabulary/relators/ill であり、これはid.loc.gov の relator コードの用語「illustrator」である。

<bf:Work xmlns:relators="http://id.loc.gov/vocabulary/relators">
    <bf:title>Mogie: the heart of the house</bf:title>
    <relators:ill rdf:nodeID=”bnode-x31p54”/>
</bf:Work>
<!-- BIBFRAME Authority-->
<bf:Person rdf:nodeID=”bnode-x31p54”>
   <bf:authorizedAccessPoint>Rosenthall, Marc, 1949-</bf:authorizedAccessPoint>
   <bf:hasAuthority rdf:resource="http://id.loc.gov/authorities/names/n92008281"/>
</bf:Person>

図 7: 語彙コードで表現された役割

4.2 文字列で表現される役割

著作の記述を行っているカタロガーが役割「原著者」を示したい場合を考える。たとえこの役割を表す用語が語彙にあるとしても、カタロガーはそれを知らないとする。

このシナリオでは、プロパティ bf:relator が使用される。その目的語はBIBFRAMEリレーター(Relator)である。これはクラス bf:Relator であり、典拠を役割に結びつける。このクラスは、役割をリテラルで表現する bf:relatorRole プロパティを持ち、bf:agent プロパティを使って役割を担うBIBFRAME典拠へのリンクを示す。これは以下の例に示されている。

<bf:Work  xmlns:relators="http://id.loc.gov/vocabulary/relators">
<rdf:type rdf:resource="http://bibframe.org/vocab/MovingImage"/>
	<bf:title>Inkheart</bf:title>
	<bf:relator  rdf:nodeID=”bnode-q90w87”/>
</bf:Work>
<!—
BIBFRAME Relator-->
<bf:Relator rdf:nodeID=”bnode-q90w87”>
<bf:relatorRole>original author</bf:relatorRole>
<bf:agent rdf:nodeID="bnode-y65v32"/>
</bf:Relator>
<!—
BIBFRAME Authority-->
<bf:Person rdf:nodeID=”bnode-y65v32”> <bf:authorizedAccessPoint>Funke, Cornelia Caroline</bf:authorizedAccessPoint> <bf:hasAuthority rdf:resource="http://id.loc.gov/authorities/names/nr99039757"/> </bf:Person>

図 8: BIBFRAMEリレーターを使ってリテラルで表現された役割

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5. 主題

BIBFRAME主題は、目的語にBIBFRAME典拠及び著作のいずれかをとる、プロパティ bf:subject で表現される。したがって、目的語は、 bf:Agent:, bf:Place, bf:Temporal, bf:Topic, bf:Work のいずれかである。これらのクラスは bf:Work を除いてすべて bf:Authority のサブクラスである。bf:Work は自身の主題に別の著作を持つことができるようにするために含まれている。

次の例では、著作はタイトルと主題を持っている。この場合の主題はトピックである。トピックはBIBFRAME典拠である。

<bf:Work rdf:about=”http://bibframe/work/w72x43”>
    <bf:title>History of the Peloponnesian War</bf:title>
    <bf:subject rdf:nodeID=”bnode-t24x38”/>
</bf:Work>
<!-- BIBFRAME Authority-->
<bf:Topic rdf:nodeID=”bnode-t24x38”>
    <bf:label>Greece--History--Peloponnesian  War, 431-404 B.C.</bf:label>
</bf:Topic>

図 9: 主題典拠(トピック)

次の例では、著作は上(図9)の著作の解説であり、それを主題として含んでいる。

<bf:Work>
    <bf:title>Analysis of Thucydides History of the Peloponnesian War</bf:title>
    <bf:subject rdf:resource=”http://bibframe/work/w72x43”/>
</bf:Work>

図 10: 別の著作を主題に持つ著作

以下の例では、著作はBIBFRAME場所典拠で表現される場所を主題として持っている。

<bf:Work>
    <bf:title>Gunmen of Winslow</bf:title>
    <bf:subject rdf:resource="bnode-p622k123"/>
</bf:Work>
<!-- BIBFRAME Authority-->
<bf:Place rdf:nodeID="bnode-p622k123">
    <bf:authorizedAccessPoint>Winslow (Ark.)</bf: authorizedAccessPoint>
    <bf:hasAuthority rdf:resource="http://id.loc.gov/authorities/names/n88198885"/>
</bf:Place>

図 11: 主題典拠 – 場所

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